主日礼拝説教「心はみ言葉の格納庫」詩篇119:9~16 深谷春男牧師

説教  「こころはみ言葉の格納庫」

聖書   詩篇119:9~16

説教者  深谷春男牧師  

 わたしは牧師として与えられた神様からの宿題は「勝利に満ちた信仰生涯」ということです。わたしたちの聖書の信仰は2000年のキリスト教会の命をかけた証し人の歴史を踏まえて歩むべきで、信仰の告白の中心からずれてはなりません。それと共に、その信仰が、生き生きとし、どのような試練や問題に直面してもゆるがない勝利的な信仰でなければ、信じるに価値なきものとなってしまうと思います。救いの確信と勝利的信仰生涯を模索し、聖書から語り続けてきました。次の場合は次の15項目です。

その第1「十字架の贖い」ロマ3:21-26ガラ2:16イザ43:1ヨブ19:25

 第2は 「聖霊に満たされる」ヨハ14:26 使徒1:8 エペソ1:13,14

 第3は「聖書信仰に生きる」詩篇119:9 詩篇119:105 マタイ8:8

 第4は「熱心な祈り手であれ」エペソ6:18-20 Ⅰテサ5:16~18

 第5は「主を心からほめたたえよ」 詩篇103:1-5 エペ5:18,19   

 第6は「神の臨在と共に」出エジ33:14創28:15詩篇23:4 詩篇43:5

第7は「夢と幻で勝利を勝取れ」 箴言29:18  使徒2:17 マタ8:13

第8は「積極的、肯定的、建徳的に生きよ」マルコ9:23  コロ4:6

第9は「終末的信仰に立つ」マタ25:21  ピリピ3:20 マタ24:42

第10「主日礼拝は喜びの日栄光の日」イザヤ58:13-14 詩篇92

第11「献げる信仰」 ロマ12:1、2  創世記28:22 マタ26:6

第12「家庭を愛し信仰の継承」使徒16:31 ヨシュア24:15  出20:6

第13「愛と赦しの信仰を持つ」ルカ23:24 コロ3:12-14 ロマ12:10

第14「教会の建設」マタ16:18  ヨハ13:1  使徒20:28  エぺ1:22 

第15「天国の確信」ヨハ14:2 ピリ1:23 ヘブ2:14 黙21:1

 【内容および区分】                           

 詩篇119篇はいわゆるアルファベット詩篇でヘブル語のアレフ、ベース、ギメル(英語のABC)と22文字順に並んでいます。「苦難の中で、御言葉に信頼する勝利の生涯」を教えています。特に9―16節は、全て冒頭はベース(=B)ではじまっています。「御言葉によってガ-ドされた人生」を歌っています。

1-8節まではすべてアレフ(=A)が冒頭にあります。「 アシュレー(幸いなるかな!)まったき道(=聖書の示す救いの道)を歩む人は」と、信仰の道を歩む至福の人生が歌われています。

9‐16節は、すべての節の冒頭にベース(=B)がきます。「バメー(何によって)+ザーカー(清める)」という風です。ここでは清く真実な生涯は「神の御言葉による」と教えています。

 

【メッセージポイント】                    

  • 9 若い人はどうしておのが道を

清く保つことができるでしょうか。

み言葉にしたがって、

それを守るよりほかにありません。(9節)

 ⇒ 若人よ、御言葉によって己れを清く守れ!             

 (9節)   「何によって  清める(B バメー イザケー)のか?」  若い時の罪への誘惑に勝利する方法は何か?

(10節)「すべての心で(B ベホール リビー)」、心をつくして、主を尋ね求める熱心。

(11節)「心の中に わたしは隠す(B ベリビー ツァファンティ)」、み言葉を心に蓄えること。

  わたしどもの生涯には、多くの誘惑が襲ってきます。巧妙なわなを持って、サタンがわたしどもを狙っています。一体、そのようなサタンの攻撃、誘惑に、何をもって防御とし、砦とできるのでしょうか。この聖書箇所は、「み言葉」こそが、サタンの攻撃に対する防御であり、守りであると語っています。

「若い人はどうしておのが道を 清く保つことができるでしょうか。み言葉にしたがって、それを守るよりほかにありません」と訳されておりました。聖書のみ言葉に従って歩むこと、これが何よりの安全で、最大の防御となる道です。

主イエスは荒野で誘惑された時に、終始、御言葉でサタンの攻撃を打ち砕きました。若く有能な美青年ヨセフも主人の妻の誘惑を退けることができました。一方、気が緩んでみ言葉から遠ざかるダビデや、アカンはサタンの呪いの矢に突き刺されて、その家族と民族を罪の悲しみに巻き込んでしまいました。サタンの誘惑に負けて罪を犯した場合、罪を犯した本人のみならず、家族や共同体の人々に大きな迷惑をかけることになります。

特に、ここでは、「若人」について歌われています。誘惑の多い若い時は、特に御言葉に従って、清く保てと教えています。

また、11節も口語訳は「わたしはあなたにむかって、罪を犯すことのないように、心のうちにみ言葉をたくわえました」とよりストレートに訳しています。み言葉を心にたくわえるときに、おのずから、罪に対する免疫力を持つことになるのです。

若い時はエネルギーと意欲に満ちたすばらしい時です。でもこの時に、罪に囚われるとみじめな生涯となってしまいます。み言葉に従って、すばらしい祝福の中を歩み続けて欲しいと思います。

 

2)12 あなたはほむべきかな、

主よ、あなたの定めをわたしに教えてください(12節)

  ⇒ 御言葉を通して主を賛美し、告白せよ!     

(12節)  「ほむべきかな  あなたは主よ

(B バルーク アッタ‐ アドナイ)」 神への感謝。

(13節)「わたしの唇で  物語ります(B ビスファタイ )」

救いの体験の証し。

  ここでは、御言葉を通して、主を讃美し、物語り、あかしせよ、と語っています。いつでも、わたしどもの生涯のたのむところはみ言葉です。

人間の語る言葉は非常に大切なものです。語る言葉で、わたし共は規制されてしまいます。最近の脳生理学の研究では、人間のからだ全体の機能をコントロ-ルする大脳皮質は、言語中枢によって支配されているといいます。それゆえ、ヤコブ書にあるように舌=言語は『船の舵』のようであるとしてきしています。小さな機関ですが、何万トンという大きな船全体の行くべき方向を指し示します。わたしどもの口はいつもみことばを通して主を賛美すべきです。いつも主のことを物語り、主を証しする生涯でありたいと思います。まず、この口で、主を讃美しましょう。この口で聖書のことを物語りましょう。この口で主の救いを証ししましょう。

わたしどもは、信仰の言葉、愛の言葉、積極的な徳を建てる言葉を語るように努力すべきです。

 

3)14 わたしは、もろもろのたからを喜ぶように、

あなたのあかしの道を喜びます。 (14節)

⇒ すべての財宝を喜ぶように、御言葉を喜びます!                 

(14節)「道で あなたの証しの(B  ベデレク エドヴォテカー)

わたしは喜ぶ(サスッティー)全財産(コルホーン)の上にあるように。

(15節) 「あなたの御言葉に わたしは心を砕く(深く思う)

(B べフィクデカー  アスィーハ)」。                        

(16節)「あなたの定めを  わたしは楽しむ また忘れない

(B ベフコテカー  エスターシャー)」。

  ここには「聖日ごとに、朝ごとに」(エゼキエル46章)すばらしい御言葉に出会いそれを食べ、それを黙想し、御言葉を喜びつつ生きる信仰者が描かれます。神の恵みに満たされるとは神の言葉に満たされることです。

ケズィック・コンベンションの講師としてよき奉仕をされた火炎放射器とあだ名されたアラン・レッドパス師は、ロマ書に感動したあまり、強く赤鉛筆で印を付けて、フィリピ書まで傷をつけたと語られました。(でも、日本語の聖書ではロマ書からフィリピ書までは、約60ページ、30枚もあります)。

しばらく前に、ベストセラーとなった「たといそうでなくとも」の著者のアン・イスク姉は第二次世界大戦中、神社参拝拒否で日本の官憲に追われつつ、山野に隠れて生き延びたと証しされましたが、聖書を百章以上暗唱していたといわれます。聖書を取り上げられても良いように御言葉を暗唱したのだそうです。わたしも、昔ピリピ全部やロマ書1~7章位暗唱しました。

「御言葉にはあなた方を救う力がある」(ヤコブ1:21)。

御言葉を学ぶことに心を砕き、御言葉を理解することを楽しみとし、忘れることなく、そしてそれを食べて、それを生活するのです。

 

【 祈 り 】 

天の父なる御神。今日は、信仰生活の勝利はみ言葉によることを学びました。わたしどもの生涯を、御言葉によって整え、武装し、勝利に満たしてください。御言葉によって、己れを清く保つことができますように。御言葉を通して主を賛美し、物語り、証しできますように。 御言葉に心を砕き、楽しみ、忘れることがありませんように。 心に御言葉を蓄え、勝利の生活をなしゆくことができますように。主イエスの御名によって祈ります。アーメン!