新宿西教会オープンチャーチ第一週礼拝説教「今が、一番しあわせ」Ⅱコリント6:2 深谷春男牧師

 

今日は、10月の「オ-プンチャーチ特別礼拝」です。皆さんと共に、この一年

間の歩みの中で、初めての方をお迎えして、「最高のメッセージを!」と、生きに感じて備えの時を持ちました。期待して、この時を備えしました。

いつものわたしの礼拝説教は、基本的に聖書の御言葉の講解説教ですので、聖書になじみのない方には少しむずかしい時もある。それで今回は、できるだけやさしく、解りやすく、できるだけ感動的で、きて良かったと言われるような説教をと祈ってきました。

そこで、隣にいた、教会ビルの、いつも恵まれている中野さんに、聞きました。「中野さん。あの~、中野さんが初めて方に、一番聞いていただきたいメッセージって、どのようなメッセージですか?」中野姉は「え~?」とかしばらく考えていたのですが、「そうですね、わたしは『今が一番、しあわせです』と告白された、90歳を超えて四国の姉妹の告白が一番いいですね。」と言うのです。「え?『今が、一番しあわせ』といメッセージ??」

 しかし、これは、むずかしかったですね・・・。

【 テキストの概略 】  

かつて、赤羽教会の時代。わたしも30代の終わりの頃でしたか、宇都宮上町教会の国吉伊三郎先生が「深谷先生。元気に頑張っていますね。わたしも92歳になりました。一度お招き下さい。90年の歴史を持って伺います。」と言われて、先生をお招きして、特別伝道礼拝をしたことがありました。90歳を越えておられた元気な信仰のベテランの先生。何を語られるか、興味津々でした。そのとき、国吉先生は今日の聖書箇所、コロサイ書3:12―17を引かれまして、ここからメッセージをされました。大変、印象深いメッセージでした。

 ちょうど、試練の中にあったある姉妹は、そのしばらく後、この箇所はすば

らしいと、毎朝の暗唱聖句として選んで、この箇所を暗唱しておられました。

今日はオープンチャーチ初めの日です。皆さんに聖書の一番、すばらしい所をプレゼントさせていただきますね。

このコロサイ人への手紙というのは、パウロ先生の描いた手紙で、「キリスト」とはどのようなお方かということが中心的な主題として描かれております。「心のうちに住んで下さるイエス様こそ神の奥義であり、栄光の望みである」と記されており、キリストを宿して歩む人生の豊かさが証しされております。その中でも、今日、お読みいただきましたコロサイ書の3:12―17は、主イエスの十字架によって罪赦され、神の子とされ、その愛の豊かさと恵みに満ちて歩む生涯が美しく描かれているところです。それは、「キリストにある恵みの人生!」とでも表現しましょうか、主にある潔い信仰の典型的な聖句と言っても良いところだと思います。十字架の贖罪の赦しを中心に、赦しあう歩み、アガペーの愛、主にある平和、キリストの御言葉、神への感謝。あらゆる良き内容が集中しています。 

 その中でも、今日は、「感謝」の3連発の聖書箇所が与えられています。

15節 キリストの平和が心と、教会を支配するようにせよ。 主に感謝せよ

16節 キリストの言葉によって互いに導かれよ。讃美しつつ 主に感謝せよ。

17節 何を話すにも行うにもイエスの名によって行い、父なる神に感謝せよ。

 昔、わたしが16歳のころ、藤圭子さんという方が、「15,16,17とわたしの人生暗かった!」という言う歌を歌っておられました。」。コロサイ書3章は「15,16,17とわたしの人生、感謝ばかり!」と歌っています。

【メッセージのポイント】

1)15 キリストの平和が、あなたがたの心を支配するようにしなさい。あなたがたが召されて一体となったのは、このためでもある。いつも感謝していなさい。              (15節)

⇒ 感謝せよ。   キリストの愛と臨在に感謝する!

パウロはここで、まず、キリストの平和があなた方の心を支配するようにしなさい、と語っています。この平和に与らせるために、わたしたちは教会に招かれたのだと語ります。

キリストの平和と教会の交わりの中にある平和!

数年前に、東日本大震災の被災地、気仙沼から、気仙沼第一バプテスト教会の峰岸浩先生から、「一生感謝」という御本が送られてきました、その中に、オプラ・ウィンフリーのことが書いてありました。

世界132カ国、1億4000万人の視聴者に笑い涙を与えるトーク・ショウーの女王、オプラ・ウィンフリーのこの番組はエイミー賞を30回も受け、アカデミー・オブ・TVの栄誉も受けた。オプラは今や多くの人々に生きる勇気をふりまくスターですが、彼女の生涯は決して平坦ではなかった。彼女の母親はとても貧しく未婚の中で彼女を生みました。彼女は祖母に育てられ、叔父から性的暴力を受けて14歳で出産。子供は一週間で亡くなり、絶望の中で彼女は麻薬に逃げて、地獄のような日々を過ごした。その彼女に転機が来た。実の父親が現れた。この父はキリスト教信仰によってまったく変えられたクリスチャンとなっていた。この父が、彼女に毎週、聖書を読み、聖句を暗唱する信仰の道を教えてくれた。19歳でTV局に入社し、多くの試練を経験しながらも、さまざまな困難や試練を乗り越えて、今や、信仰に輝く証し人となっている。彼女の信仰は、いつも神さまに感謝すること。彼女はどんなに忙しくて5つの感謝を日記につけるのだそうだ。難しくなくてよい。

1)今日は気持ちよく目覚めた。

2)まぶしい、青い空、感謝します。

3)ランチのスパゲッティがおいしかった!

4)腹立たしいことをした同僚に怒らなかった忍耐に感謝。

5)今日、よい本を読みました。著者に感謝。

 人生には悲しみが多い!しかし、イエス様の愛、イエス様の平安。そして教会の交わり。その中で、感謝を捧げつつ歩みなさいと聖書は語ります。

2)16 キリストの言葉を、あなたがたのうちに豊かに宿らせなさい。そして、知恵をつくして互に教えまた訓戒し、詩とさんびと霊の歌とによって、感謝して心から神をほめたたえなさい。        (16節)

⇒ 感謝せよ。     キリストの御言葉と賛美の中で感謝する!

 ここには更に感謝の内容が深まっています。キリストの言葉があなた方の内で豊かに宿るようにしなさい、と教えられています。

クリスチャン生涯は、主イエス様と共に歩む生涯です。それは、「臨在と御言葉」に生かされて歩み始める生涯です。この言葉は、元、ホーリネスの群の委員長だった八束潤一先生の最後の説教題でした。先生の危篤の報を聞き、鳥取県の米子まで飛行機で行きましたが、到着した時には、先生はすでに召されておりました。その玄関口に、日曜日の案内看板があり、「キリストの言葉を豊かに宿す」という説教題が書いてありました。忘れることができません。

キングスガーデンの説教で「オイダメン(ぼく知ってるもん)」の説教をしてきました。神御自身の「救いの計画」を知っている事が救いですね。「わたしは知っている」は、ヨブ記19:25やエレミヤ29:11でも告白されています。

「わたしたちの心は御言葉の格納庫」(詩篇119:11)が、最近教会の早天祈祷会や聖書研究祈祷会の、「はやりの言葉」ですね。

3)17 そして、あなたのすることはすべて言葉によるとわざによるとを問わず、いっさい主イエスの名によってなし、彼によって父なる神に感謝しなさい。

⇒ 感謝せよ。   人生全般・その生活の中で感謝せよ!  (17節)

 わたしどもクリスチャンは、「主イエスの名のもとに」すべてのことを成してゆきます。何を話すにしても、何を行うにしても、主イエスの名によって、

父なる神に感謝しなさいと勧められています。今日の、第三の主題は、「感謝せよ!愛の言葉と行いの中で!」です。

11月の終わりになると、「バックストン記念聖会」が渋谷教会で開催されます。先生の言葉に「憂いしめざる臨在」という言葉があります。これは「聖霊を悲しませてはいけない」という、霊的な恵みの生涯を示す言葉です。

1890年11月24日、英国から主イエスの恵みの福音を携えてきた30歳の青年宣教師、B.F.バックストン。彼は神戸港に着いた時に、深い感動を受け、日本のために熱き祈りをささげられました。先生の働きは島根県の松江を中心になされ、バックストンの影響を受けた人々は「松江バンド」と呼ばれます。宣教師嫌いの内村鑑三が、BFバックストンに関しては「彼は聖霊の器、人類の花だ」とまで絶賛した恵みの器です。若枝教会の飯塚俊雄牧師はある年の聖化大会で、バックストン先生の信仰を次のように紹介されました。「バックストン先生の信仰は、十字架による罪のあがないと聖霊によるきよめの信仰です。3つのポイントがあります。第1は主への絶対信頼。すべてにおいて我が意は十字架につけられ、主のみ旨のみが最優先。第2は聖霊を憂えしめざる臨在の中に生きる生涯。主との交わりにおいて聖霊を憂いさせない細やかな心づかいを持って生きる。第3は常に毅然として生きる。4人の御子息は世界大戦で3人まで戦死。晩年は奥様も脳軟化を病んだ。しかし、悲痛な試練の中にも一貫して“I am so happy”と告白した。」1メートル96センチの長身だった彼が、「聖霊を受けよ!」と迫るさまは聖なる畏れ(ヌミノーゼ)を感じるほどのものであったと渡辺善太先生はその思い出を語りました。わたしは特に20代の終わり青年宣教大会の際に、「憂えしめざる臨在」という内容を大川牧師から聞いて深い感動をしたことを思い起こしつつ、バックストン先生のように歩みたいと切に思いました。

さあ愛する皆様!この礼拝から、「感謝の一週間を始めましょう!」

【祈り】 天の父なる神よ!今朝は、オープンチャーチ礼拝を感謝します。今日は、信仰の先輩方の生涯を覚えつつ、「今が、一番しあわせ」という事をついて」学びました。わたしたちの人生を深く感謝する者として下さい。今日の御言葉のように、われらの心にキリストの平和と臨在による感謝を与えてください。心に聖書の御言葉を豊かに蓄え、賛美の中で感謝する者とならせてください。人生そのものが、深い感謝の中にあるように歩ませてください。今日初めて教会にいらして下さった方々に、「最高のしあわせ」を実感できるような祝福を与えてください。「今は恵みの時、今は救いの日です。」今日、はすべての感謝の源なる主イエスの御名によって祈ります。アーメン